HSPとは?~繊細な心を持つ人の特徴と生き方~

HSP

近年、「HSP(Highly Sensitive Person)」という言葉が広く知られるようになりました。これは、生まれつき感受性が強く、環境や他人の感情に対して非常に敏感な人を指します。私自身が診断を受けているのはADHDですが、自分の特徴とHSPに関する特徴を比較したりするとHSPを併発している可能性があると考えています。そうした背景もあり、HSPの特徴に共感できる部分が多く、実体験も交えながらお伝えできればと思います。

HSPの特徴

HSPの人は、一般的に以下のような特徴を持っています。

1. 刺激に対して過敏

音、光、匂い、人の表情など、外部からの刺激を強く感じ取ります。例えば、職場で蛍光灯の明るさやエアコンの音が気になったり、人のちょっとした仕草に敏感に反応してしまうことがあります。特に、強い香水や騒音のある環境では、ストレスを感じやすく、長時間いると極度の疲労を感じることもあります。外食等で特徴的な咀嚼音の人が近くにいると食べることに集中できないなんてこともよくあります。

2. 共感力が高い

相手の感情を深く読み取ることが得意で、他人の気持ちに寄り添いすぎる傾向があります。そのため、人と接する際にエネルギーを消耗しやすく、一人の時間が必要になります。他人の悲しみや苦しみを自分のことのように感じてしまい、過度に感情移入してしまうこともあります。

3. 深く考えすぎる

小さな出来事についても深く考え込みがちで、「あの時の発言は失礼だったかもしれない」「相手は気分を害していないだろうか」といった不安を抱えがちです。特に、SNSやメールでのやり取りでも、相手の言葉の裏を読みすぎてしまい、返信の内容を何度も見直してしまうことがあります。周りからも「君は考えすぎだよ」なんてことをよく言われたりします。

4. 環境に影響されやすい

人間関係や職場の雰囲気に敏感で、周囲の空気が悪いと自分のパフォーマンスも大きく下がります。また、怒鳴り声や批判的な言葉を強く受け止めてしまい、ストレスを感じやすいです。職場の上司や同僚の態度が変わるだけで、仕事のやる気が大きく左右されることがあります。

HSPとADHDの違いと共通点

私自身がADHDと診断されているため、HSPとの違いや共通点をよく考えます。HSPは「刺激に敏感で受け取りすぎる」特性があり、ADHDは「刺激を制御できず衝動的になる」特性があるため、一見正反対に見えるかもしれません。しかし、両者が併発する場合、日常生活がより複雑になることがあります。

例えば、ADHDの衝動性で思ったことをすぐに口に出してしまい、その後HSPの特性で「言いすぎたかも…」と後悔してしまう、というパターンがよくあります。また、ADHDの集中の波とHSPの繊細さが合わさることで、仕事のペースが安定せず、職場で苦労することも多いです。

HSPが仕事で直面する課題

HSPの特性を持つ人は、特に以下のような仕事上の課題に直面しやすいです。

1. 職場の人間関係に疲れる

共感力が高いため、職場の人間関係に振り回されやすく、同僚や上司の機嫌を気にしすぎることがあります。その結果、常に神経をすり減らしてしまい、心身ともに疲れ果てることが少なくありません。特に、職場の派閥や陰口が横行している環境では、精神的に耐えられなくなることがあります。

2. プレッシャーに弱い

上司からの指摘や厳しいフィードバックに過敏に反応し、必要以上に自分を責めてしまうことがあります。特に、ミスをしたときに強い自己否定感を抱きやすく、そこから立ち直るのに時間がかかることもあります。人前での発表や会議で意見を述べることにも強い緊張を感じることが多いです。

3. マルチタスクが苦手

複数の業務を同時進行することが苦手で、一つのことに集中しすぎると他の作業が手につかなくなることがあります。また、常に周囲の状況を気にしてしまうため、余計な情報が入りすぎて集中力を維持するのが難しくなることも。急な業務の変更や指示の曖昧さに強いストレスを感じることもあります。

HSPの人へ伝えたいこと

HSPの特性を持っていると、仕事が続かなかったり、人間関係で悩んだりすることが多いかもしれません。しかし、それは決して「弱い」ということではなく、「繊細であるからこそできること」があるということです。

私自身もHSPの特性を抱えながら試行錯誤を続けています。もし、HSPで仕事が続かない、人間関係に悩んでいるなど、少しでも気持ちを共有したい方がいたら、気軽にご連絡ください。一緒に考えていきましょう。

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