ADHDの特性に悩んでいる方は多いですが、それは「弱点」ではなく「使い方次第で武器になるもの」でもあります。私自身のこれまでの経験でも営業職では全国1位やMVP賞の受賞をしたり、業務改善のアイディア力や販売促進用POPのデザインを手掛けた時にも周囲から高い評価を受けました。
確かに、集中力が続かない、ミスが多い、時間管理が苦手…といった課題はありますが、その一方で「発想力が豊か」「興味のあることには圧倒的に集中できる」「行動力がある」といった強みも持っています。今回は、ADHDの特性を活かす方法について考えてみましょう。
ADHDの強みとは?
ADHDの特性をネガティブに捉えるのではなく、次のような強みとして活かせる場面を探してみることが重要です。
- 発想力が豊かでアイデアが湧きやすい → 企画職やクリエイティブな仕事に向いている
- 興味のあることには深く集中できる → 専門性を極めることで武器になる
- 衝動的に行動できる → すぐに挑戦できるフットワークの軽さがある
- マルチタスクが得意な場合もある → 同時進行で動ける仕事に向いている
例えば、同じ仕事でも、「細かい作業をコツコツ続ける」よりも「新しいことを考える」「短期間で成果を出す」といった動き方の方が合う人が多いです。また、私の経験でも述べたように発想力を活かすためにクリエイティブな仕事でなければならないというわけではありません。今ご自身が携わっている仕事の中でもあなたの強みを発揮して新たなポジションを獲得することもできるのです。
また、マルチタスクに関しては、得意な側面もありますが、注意力が散漫になり、客観的な判断をしにくくなる傾向もあると私自身は感じていますので、マルチタスクばかりの仕事には注意が必要です。
自分に合う環境を見つける
ADHDの方が最も苦労するのは、「合わない環境で頑張ろうとすること」です。例えば、以下のような環境はADHDの特性と相性が悪いことが多いです。
- 単調な作業が続く職場(事務作業やルーチンワークばかりの仕事)
- 細かいルールや手順が厳しい仕事(規則通りに動かないといけない職場)
- 変化が少なく刺激のない環境(新しいことが少ないと飽きやすい)
- 正確性を求められる仕事(注意散漫な時にミスを起こしやすい)
逆に、「変化のある環境」や「裁量が大きい仕事」では、ADHDの特性が活きることが多いです。例えば、営業職やクリエイティブな仕事、フリーランスとして働くなど、自分に合った働き方を探すのも一つの選択肢です。
自分の特性を活かす工夫
自分の強みを活かすためには、「苦手なことを無理に克服しようとしない」ことも大切です。ADHDの方が得意なことを伸ばしつつ、苦手な部分は工夫でカバーするのがベストな方法です。
1. 環境を整える
例えば、注意散漫になりやすいなら、作業スペースをシンプルにする、ノイズキャンセリングイヤホンを使うなど、集中しやすい環境を作ると仕事の効率が上がります。
2. ルールを作る
仕事のやり方を工夫することで、苦手なことでもスムーズにこなせるようになります。例えば、時間管理が苦手ならタイマーを活用したり、スケジュールをブロック単位で管理するのが有効です。
3. 得意なことに特化する
苦手なことを無理に克服しようとするとストレスが溜まりがちです。それよりも、得意なことに集中して伸ばした方が、結果的に仕事が楽になります。
まとめ
ADHDの特性は、弱点ではなく使い方次第で大きな強みにもなります。大切なのは、「自分に合った環境や働き方を見つけること」と、「苦手なことを無理に克服しようとせず、工夫して対応すること」です。ADHDだからといって「普通に働けない」と思う必要はなく、自分に合ったスタイルを見つけることで、より生きやすくなるはずです。
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